ネットでヤミ金について語られるときに出てくる言葉:隠語について見ていきます。
今回の返済をジャンプできますか?
このように使われる言葉「ジャンプ」について、その意味・使い方についてまとめます。
ヤミ金へ依頼するジャンプとは?
ヤミ金からお金を借りて返済日がきたとき、元金+利息を払って完済するか、もう一つの選択肢に「ジャンプ」することができます。
本来なら、返済日には借りた元金+利息のすべてを払う完済を約束して借りたはずですが、ジャンプを選ぶと・・
返済日が次の周期(1週間後など)に伸びる
元金は変わらず
利息も変わらず
借入をした契約の期間が、そのまま次の周期へとスライドするだけであり、元金は減らず、次に払うべき利息も同じ金額になります。
利息のみを払って 契約の内容をそのまま先送りすることがジャンプだといえます。
ジャンプで助かったと感謝する利用者がいる
一週間のジャンプを選ぶと(多くのヤミ金で希望は通ります)、翌週までの7日間は「元金の返済が免除される」ことから・・
お金がない時期を乗り越えて助かった!
このような「助けられた」印象をもつ方が多くいます。
3週連続でジャンプするといくら支払うことになる?
クセになってジャンプを繰り返すと支払いはどうなるのかについて、分かりやすく表にします。
一週間後に返済額3万円、うち1万円が利息という条件で借りている場合を例にします。3週連続でジャンプをするとこうなります。
ジャンプを3回続けた返済例 | ||||
周期 | 選択 | 元金 | 利息 | 合計 |
1週目 | ジャンプ | – | 1万円 | 1万円 |
2週目 | ジャンプ | – | 1万円 | 1万円 |
3週目 | ジャンプ | – | 1万円 | 1万円 |
4週目 | 完済する | 2万円 | 1万円 | 3万円 |
トータル | 2万円 | 4万円 | 6万円 |
利息の1万円を払って3週ジャンプを繰り返し、4週目にすべてを払って完済しています。
ヤミ金から手元に振り込まれた金額は2万円。しかし、ジャンプを3回、その後に完済すると合計で6万円を払うことになります。
トータルで見ると、とても割に合わない借入になっています。
ジャンプをすると負担が軽減するイメージがある
ヤミ金を利用する方の多くは、すでに消費者金融から借りすぎ(多重債務)の状態なので、給料日になると手元にお金が残らないのですが・・
こうなると、ストレスから逃げ出したいので、その場しのぎでジャンプを選ぶことになります。
しかし、ジャンプをしても元金は1円も減らず、次の周期の返済日になるとまた利息の支払いがくるので、借金はずっと残り続けて膨大な出費が続きます。
分割払いとヤミ金のジャンプは違うのか?
消費者金融からお金を借りる、またはクレジットカードでショッピングをするときには 分割払い(リボ払い)を選択できます。
10回で分割払いをするときは・・
1回目の支払い = 元金1/10 + 利息1/10
2回目の支払い = 元金1/10 + 利息1/10
3回目の支払い = 元金1/10 + 利息1/10
毎月のように元金・利息の支払いをするので、支払いの回数を重ねるたびに返済すべき元金の残額、利息の残額が減っていきます。
ですが、ヤミ金からの融資をジャンプした場合では・・
2回目の支払い = 元金そのまま 利息 1回分
3回目の支払い = 元金そのまま 利息 1回分
利息だけを支払うことになり、いつまで経っても元金は手つかずとなります。ジャンプ時に支払う利息は当初に契約した同じ金額であり、回数を重ねて減少していくことはありません。
元金は手つかずの先送りなので、ジャンプをいくら続けても借金額は当初の金額のまま残り続けます。
ジャンプとは契約の期間を延期すること
ジャンプを依頼されたヤミ金側の考え方はこうなります。
ヤミ金側から見ると、利用客がジャンプを選ぶと「今回の利息を回収完了+借入の契約は残り続ける」この状態がずっと続いていく都合の良い仕組みになります。
ジャンプの申し出は気まずい感じになる
ヤミ金へ「この日に返済します」と約束して借りたはずなのに、お金を揃えられない状況になってしまい・・
申し訳ないのですがジャンプできますか?
この相談をすることになります。
申し訳ない気まずい感じでジャンプを依頼するのですが、ヤミ金側はこうなることを見透かしてこんな対応をしてきます。
ジャンプ申請に対してヤミ金が言うこと
ジャンプしたいことをヤミ金に伝えると、こんなことを言われます。
「ジャンプ困るなぁ」とヤミ金に言われることがありますが、それは本心ではありません。
「ちゃんと完済するように!」と釘を刺すためのお芝居です。
数回ジャンプの支払いをした後に完済してくれたなら、ヤミ金にとっては上客だといえます。
最初はジャンプの申し出に困ったようなことを言ってきます。しかし・・
分かりました、今回は利息のみでOKですよ
そんな回答を得られると借りている利用者は一安心となり、ヤミ金側も困ったような芝居をしつつ 本音では狙い通りにお金が振り込まれる「Win-Winな関係」が成立します。
ヤミ金の対応に恩を感じるようになる
ジャンプを申し出てOKが出るやりとりでは、お金がないピンチを切り抜けたので・・
最悪な状況を回避できた
ヤミ金の計らいに恩を感じてしまう方もいます。
「融通が利くヤミ金」が増えることは、遊ぶお金がないときに安易にヤミ金を頼ってしまう「ヤミ金地獄」に落ちていく要因となります。
ヤミ金はジャンプする客に期待している
闇金は利息によって儲けています。そのため、利用客が元金を用意できて完済するのではなく・・
苦しくなって踏み倒し、または司法書士を入れる客ではなく、律儀にジャンプのお金をずっと振り込んでくれる客は、闇金からすると最高のカモであるといえます。
ジャンプの際に支払いを減らせる方法
利息のみを払って繰り越すのがジャンプですが、その「利息のみ」の金額を減額させる方法があります。
ジャンプの依頼と同時に「追加融資」を申請します。それが許可されるとジャンプ時の支払金額が減額されます。その差額は・・
次回から元金がアップするのでジャンプの金額も増えることになりますが、今回に限りジャンプの負担を減らすことには成功します。
ただし、これができるのはヤミ金をある程度は儲けさせている(数回のジャンプをしている)頃になります。初回の返済日に追加を依頼すると拒否されます。
ジャンプ前提でヤミ金を利用するとき
やむを得ずジャンプの選択をするのではなく、ジャンプ前提でヤミ金を選ぶ方がいます。
アルプスですが完済しか受け付けない業者でしょうか?ジャンプは拒否ですか?
home中嶋、エルドラド、朝倉を利用した場合、初回の返済日からジャンプを利用できるでしょうか?
私が実際に利用したところ、home中嶋、エルドラドは初回のジャンプが可能でした。
ヤミ金が歓迎する「ジャンプの選択」ですが、つき合いが初めてだと違ってきます。
過去に完済の実績がないとジャンプを断る業者がいたり、もしくは(少ないですが)2回目以降なのに「ジャンプ拒否」をする闇金もいます。
ジャンプ拒否 闇金の考え方とは?
ジャンプを受け付けない理由について。
最近になって気がついた事ですが、月に一回返済の業者ですが「ジャンプ拒否」であり、完済を終えた後に再融資しか受け付けないところが増えています。
これの理由は飛ばし(踏み倒し)防止にはならないこと、融資できる資金が限られているということでしょうか?
利用者が司法書士の「元金和解」を入れてしまうことを警戒しての対策だといえます。
ヤミ金からのガチャガチャ(迷惑行為)を避けるために、司法書士の元金和解を入れる方が多くいます。
このとき、ジャンプを続けて払った利息の合計金額は、元金として扱う(返済済みの元金に換算)されて不足分を補填して和解が成立(契約の終了)となります。すると、闇金は儲けが無くなってしまいます。
ヤミ金は元金和解で利益が無くなる:図解
闇金からの見方をすると、これまで複数回のジャンプで利益の金額をキープできていいたはずなのに、元金和解により「利益が元金として扱われて」終了になります。
その対策として・・
この方針で運営するようになります。
審査をする前から「ジャンプは受け付けません」と提示している闇金もあるので、後で慌てないためにも「ジャンプあり・なし」は調べておく必要があります。
特別な返済プランが相談できることがある
つぎは、返済できずに悩んでいる方へのアドバイスを見ていきます。何度もジャンプしたことのあるヤミ金なら、これを試すべきです。
何度か完済していたり、ジャンプを続けているなどの付き合いがある業者なら相談してみるべきです。司法書士を入れるほど追い込まれてる状況を分かってもらえると、完済までに必要な金額を月1回の分割払いに応じてくれることもあります。司法書士を入れられて利益が未回収になるよりは良いので、話の分かる闇金なら分割での完済プランを受けてくれます。
それに対し、問題なのはLINEで暴言、または脅迫めいたメッセージ送ってくるヤミ金です。話にならないので司法書士を入れるべきです。
ジャンプの回数は信用の指標となります。長くジャンプしているつき合いなら、返済が困難なときに分割での返済の要求が通る場合があります。
ジャンプの数だけ信用度がアップしている
返済できなくなったヤミ金に対して これまでに・・
1回以上は完済している
ジャンプを複数回やったことがある
この経験があるつき合いなら、ジャンプの依頼は通るはずです。
ここで予想外にジャンプの依頼が拒否されてしまったとき、手元にお金がないなら・・
他のヤミ金から借り入れてお金を用意する
ヤミ金を無視して踏み倒す
司法書士へ相談してみる
こんな選択肢がありますが、他のヤミ金に手を出すことは状況を悪化させるだけなので止めるべきです。
そして、ヤミ金を無視して借り逃げの選択をすると、家族・勤め先への迷惑行為を100%回避できるとは限らないので、ここは司法書士などの専門家に相談して最良の方法を検討すべきです。
ジャンプが拒否されたときは司法書士へ無料相談
これまでジャンプを続けている良好な関係であっても、遅延の話になると豹変して手の付けられない態度になるヤミ金がいます。何を言っても話が通じない闇金には・・
お金がないために司法書士へ依頼できないという考えは間違っています。
初回に求められる着手金は不要、後払い、分割払いに対応してくるヤミ金専門の司法書士がいます(以下から移動できます)。どんな対策ができるのか まずは相談してみるべきです。
ジャンプの金額:利息が低い業者はお得なのか?
ジャンプは長く続けるほど損をしますが、利息をとても低く設定しているヤミ金なら、お金の余裕ができるまでずっとジャンプを続けたいと考える方がいます。
トイチというヤミ金は公式サイトがある所ですよね。本当にトイチ → 「10日の融資で利息が1割」なのですか?
ジャンプの利息が1割であることに惹かれているようですが、それは間違っています。
実際のところは10日で1割の利息に加えて高額な手数料を加算してきます。なので、実質は10日で6割 ~ 7割あたりの利息を要求します。
給料日には全額返済の決まりです。返済が1日遅れると5,000円の延滞金を強制してきます。何か不満があると鬼電してくる全く融通が利かない業者なので、利用はやめておくべきです。
10日の借入で利息が1割とアピールするヤミ金ですが、実際のところは融資にまつわる手数料として6,000円から8,000円あたりを請求されます。
利息1割でジャンプできますが、給料日には完済を求められるので・・
1割でジャンプ → 給料日まで最大で月2回
完済のあと → また高額な手数料を払って借りる
ずっとジャンプを選んで先延ばしにすることはできず、継続して利用したいなら月ごとに完済して また高額な手数料を請求されての借入になるのでトータルでは大損することになります。
ヤミ金からジャンプを提案されたとき:結論
ジャンプにまつわる対策を見てきましたが、利息だけを払って契約を先延ばしにできるジャンプとは・・
元金はそのまま 利息ばかりを払い続けるので、最後に完済した時には膨大な利息を払っていることに気がつくはずです。となれば、ヤミ金へ払うお金を最小限にするなら・・
これが最善策といえます。
司法書士への依頼にも費用がかかりますが、後払い・分割払いなどに対応できるので、早い段階で司法書士を入れて ジャンプを早めにストップさせる方が被害を最少にできます。