先引き利息とは?

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闇金の金利 相場|先引き利息と実質年率・年利ではいくら?

執筆者: 宮城正輝 健康管理士・生活のアドバイザー

 闇金へ融資の条件を聞いてみると・・

ヤミ金の借入 利息は?
  • 一週間で2割

  • 10日間で3割

 このような説明があり、これを了承した方が借り入れるのですが、実際に振り込まれた金額・返済すべき金額から「元金・利息」がいくらなのか割り算をしてみると・・

利息が2割、3割に合わないのは なぜ?

 となります。

 これは、ヤミ金でよく見かける「先引き利息」という計算方法によるものです。より詳しく見ていきます。

ヤミ金の利息・相場はどれくらい?

 まず、ヤミ金の利息がどれくらいなのか一般的な相場について触れますが、その前に非常に重要なことがあります。

 SNSで借入先を探すと・・

すぐに融資できます。個人融資はこちら

 個人への融資であり、即対応できると言っています。つまり、ヤミ金から借りませんか?と言っているのですが、この業者の素性は・・

ヤミ金のように見える業者
  • 普通に融資をしているところ

  • 融資はウソで個人情報を収集したい業者

  • 融資はウソで詐欺を仕掛ける業者

 これらが混在しています。

正しくヤミ金の相場を知るには?

 利息の相場を知るには、詐欺を仕掛ける「危ないヤミ金・まともなヤミ金」を線引きする必要がありますが、その中には・・

利息が高すぎる闇金
週あたり倍の返済(利息が10割)の闇金 川上系を含みます

 また、一つの業者が運営していながら、名称が多数ある:名前のみ違うヤミ金系列がいくつもあります。これを踏まえて相場を見ていくと・・

闇金の利息 一週間の相場
利息1割 希少 月一回闇金の日割り
利息2割 多め 一般的な相場
利息3割 少ない
利息5割 少なめ 週末でも融資する闇金
利息10割 かなり多い 夜間対応・属性悪い方

 このように超高額の利息で貸し付けるヤミ金がいくらでも存在するので、1週間で利用する利息の相場:平均値をまとめると、3割 ~ 5割あたりになります。

ヤミ金とのトラブルを経験していない方の場合

 利息10割(週あたり倍)のヤミ金にも手を出すのは、ヤミ金を飛ばした(借り逃げした)過去があるために審査を拒否され続けて困っている方だといえます。

 それ以外の普通に審査を通過できる方は・・

闇金の借入 相場
  • 一週間の利息:2割(先引き)

  • 10日間の利息:3割(先引き)

  • 1ヶ月の利息:5割(先引き)

 このあたりが一般的な相場になります。

 ヤミ金の詐欺・迷惑行為の相場については「危ないヤミ金リスト」にてまとめています。

闇金の貸し付け 先引き2割・3割とは?

 利息の先引き方式で計算する闇金はとても多く、特に利息にまつわる指定がないときには 先引き利息で計算すると見て間違いありません。

 少ないながら先引きナシで融資する業者は、他のヤミ金との違いを明確にするために・・

利息に特典がある闇金
  • 先引きなし2割

  • 先引きなし3割

 このように分かりやすく「先引きなし」を提示して利息が低いことをアピールします。

 まず 実際に先引き利息で借りるなら、どれくらいの元金・利息・返済額になるのか一覧にします。

先引き利息で借りるとき、利息一覧

 さほど極悪ではないトラブルのウワサが少ないヤミ金では、このあたりの利息を提示してきます。

ヤミ金の融資期間と利息
条件:1週間 先引き2割
完済 手元送金額 利息
1万円 0.8万円 0.2万円
2万円 1.6万円 0.4万円
3万円 2.4万円 0.6万円
4万円 3.2万円 0.8万円
5万円 4.0万円 1.0万円
6万円 4.8万円 1.2万円
8万円 6.4万円 1.6万円
10万円 8万円 2万円
条件:10日間 先引き3割
完済 手元送金額 利息
1万円 0.7万円 0.3万円
2万円 1.4万円 0.6万円
3万円 2.1万円 0.9万円
4万円 2.8万円 1.2万円
5万円 3.5万円 1.5万円
6万円 4.2万円 1.8万円
8万円 5.6万円 2.4万円
10万円 7万円 3万円

 多くの場合、初回に10万円を希望すると拒否されてしまい、属性(年収・他社の借入の状況)が良い方でも 5万円あたりの融資がほとんどです。

 そして、初回のみ手数料として3,000円を徴収するのが一般的です。これを基に実際に借りたときの利息、先引きをしない場合の利息の違いを見ていきます。

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初回の利用「3万円 一週間返済」の利息、振込の金額とは

 実際に先引き利息で借りるとこうなります。初回に3万円コース(返済の金額が3万円)を一週間・先引き利息2割のヤミ金から借りた場合はこうなります。

先引き2割・一週間
  • 7日後に返済する金額 = 30,000円

  • 振り込まれる金額 = 21,000円

 21,000円となる理由は、先引き2割の利息が6,000円。初回の手数料が3,000円の合計9,000円が引かれています。

 先引きではない普通の利息ルールで計算すると、借り入れ21,000円、利息9,000円なので・・

普通の利息:実質年率では?
先引き2割・7日間融資の利息は42.8%

 7日間の借り入れでですが、4割オーバーの利息を要求される あまりにも高すぎるキャッシングとなっています。

初回の利用「3万円 10日返済」の利息、振込の金額とは

 つぎに、初回の利用で3万円返済コース、10日間利用した場合を見ていきます。先引き3割のヤミ金から借りる場合ではこうなります。

先引き3割のとき
  • 10日後に返済する金額 = 30,000円

  • 振り込まれる金額 = 18,000円

 手元に18,000円となる内訳は、先引き3割の利息として9,000円。初回の手数料が3,000円の合計12,000円が引かれています。

 先引きではない普通の利息ルールで計算すると、借り入れ18,000円、利息12,000円なので利息は66%です。10日の借り入れなのに 6割を超える利息を支払う理不尽なキャッシングとなっています。

2回目以降、3万円返済・10日間を利用した場合

 一度目の完済を終えた後、再度の借入を依頼するときの利息を見ていきます。

 2回目からは初回の手数料3,000円が不要となるので、10日間・3万円返済・先引き3割のヤミ金から借りるなら、こうなります。

先引き3割のとき
  • 10日後に返済する金額 = 30,000円

  • 振り込まれる金額 = 21,000円

 これを普通の利息に変換すると、借り入れ21,000円、利息9,000円となるので 42.8%となります。初回の手数料が不要になっても、それなりに高額な利息を払うことになります。

普通利息・先引き利息の違いの例

 ここで、先引きと普通の利息では どれくらいの金額が変わるのか比較します。

 ヤミ金へ5万円の借入が可決すると内訳はこうなります。今回は初回の手数料は考慮せずに、普通の利息で2割、先引き利息で2割の違いだけを比較します。

先引き、普通の借り入れの違い
借り入れルール 借りる額 利息 返済
先引き利息 2割 4万円 1万円 5万円
普通の利息 2割 5万円 1万円 6万円

 少しの誤差だけで、どちらも同じようにしか見えませんが、利率の計算をすると明確に違います。利率は、借りたお金の「何パーセントが利息か?」となるので・・

先引き利息・普通利息の違い
  • 先引き利息 = 1万円 ÷ 4万円 = 25%

  • 普通の利息 = 1万円 ÷ 5万円 = 20%

 どちらも「利息は2割です」として勧誘しますが、実際は25%を取り立てるのが「先引き2割」のカラクリです。

 同様に先引き3割は普通の利息で 42.8% となります。利息が増えるにつれて先引き方式による利息アップ率は大幅に増えていきます。

先引き利息を実質年率に換算する

先引き利息を実質年率に換算

 つぎは、消費者金融など一般の金融機関で使われる年間あたりの利率:実質年率へ換算した数字を見ていきます。

ヤミ金から借りる
  • 週あたり2割の利息(先引きあり・なし)

  • 10日で3割の利息(先引きあり・なし)

 これらを消費者金融などで使用する実質年率に換算した一覧はこうなります。

ヤミ金の利息を実質年率へ変換する
利息ルール 期間 実質年率
普通の利息2割 7日 1043%
先引き利息2割 7日 1304%
普通の利息3割 10日 1095%
先引き利息3割 10日 1564%
正規の貸金業 すべて 最大20%

 闇金では抑えた利息とされる「1週間 先引き2割」の利息でも、正規の利息:上限金利の52倍、「10日先引き利息3割」になると78倍の利息となります。

お借入れの上限金利は、年15%~20%です

上限金利を超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。

先引き利息は超高額に!借りてはいけない

 闇金が貸している先引き利息2割、先引き利息3割は、超高額な融資となっています。これは出資法違反なので「10年以下の懲役若しくは3,000万円以下の罰金」が該当します。

 そんなことから闇金は身元がバレることを怖がり、恫喝するなどして警察への通報を押さえ込もうとします。

知っておくべきこと

 ヤミ金から借りた元金・利息ともに返済は不要であり、正しい判断をするためにも司法書士へ相談して適切な対策を求めるべきです。

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